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似て非なるもの。

似て非なるもの。

似てるけど、全然違うもの。

これを壁紙の場合で言うと、「織物壁紙」と「織物調壁紙」ですね。

ではではどこが違うのかというと…

 

 

 

2018-06-22 19.25.41まずは、「織物調壁紙」です。

こちらはサンゲツの壁紙で、AA級(よくいう1000番クロス)で、織物「調」のビニール壁紙です。

塩ビの素材に熱を加え、柄(ここでは織物の表面の柄)の入った鉄の棒を押し付けて成型し、裏紙と呼ばれる紙を貼りつけます。
日本の技術もすごいもので見た目は「織物」の壁紙と見分けがつきません。
写真ならなおさらです。

 

 

 

 

2018-06-22 19.25.18で、これが「織物壁紙」です。
「調」ではありません。

織機でおられた織物に先ほどと同じ裏紙(紙の質は全然違いますが…)を圧着したものです。
写真で見ると先ほどの織物調ビニール壁紙と大差はありません。

写真からわかる大きな違いは値段で、ビニール壁紙は1mあたり1000円、織物壁紙は1mあたり3900円です。
約4倍ですね。

さて…
他には違いってないの?
見た感じ同じじゃない?
そしたら安い方がいいんじゃない?

答えはNOです。

例えば、新築の現場でビニール壁紙を天井と壁に貼りました。
夕方になり、戸締りをして帰ります。
翌朝に現場に舞い戻り、昨日貼った部屋の扉を開けます。

ムァ~~~

何とも言えない空気感。

表面がビニールなので糊の水分の抜けが悪く、貼った直後は特に湿気と独特のビニール臭がします。
まぁ、簡単に言うとペットボトルの中です。
時間とともにマシにはなるので、引き渡しの頃には幾分薄まります。

 

ところが織物壁紙や和紙壁紙などの自然素材を使った壁紙は違います。

同じように新築の現場、貼ります、戸締りして帰ります。
翌朝、扉を開けます。

爽やか。

なんだこの違いは?
独特のビニール臭はもちろんありませんし、湿気もなくカラッとしています。
なんやったらいい香りがします(笑)

結論はやはり本物の自然素材は、〇〇調のビニール壁紙よりお勧めです。
もちろん予算の問題もありますし、施工する場所の問題もあります。
例えば洗面室やトイレなどの水回りは表面がビニールの壁紙の方がいいかもしれませんが、長い時間を過ごすリビングや寝室などは自然素材の壁紙をお勧めします。

 

「似て非なるもの」でした。

 

 

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